JAぶどう部会で、高糖度で皮ごと食べられる人気のブドウ「シャインマスカット」の出荷が順調です。
生育期の天候に恵まれ、昨年よりも5日早い6月11日に初出荷を迎えました。
この日は、JA稲富集荷場から150㎏を福岡・広島・関西等の市場に出荷しました。ハウスものが8月上旬に、トンネル栽培のものが9月上旬に出荷最盛期を迎え、10月上旬までに生産量240t(昨年196t)を見込みます。JA農産物直売所「よらん野」では、7月上旬からの販売を予定しています。
平成30年産は、例年に比べ特に糖度が高く、この日に集荷された同品種の平均糖度は18・5でした。若干小玉傾向ではあるものの、全体的に結実も良く、濃厚かつさわやかな甘みで高品質に仕上がっています。
平均糖度18を越える「シャインマスカット」の最大の特徴は、果皮が薄くてやわらかく、種も無いので皮ごと食べられることです。消費者の間でも年々人気が上がっており、同部会では拡大品種として位置付けています。
同部会では、平成21年から同品種の生産を開始して以来、毎年約2割ずつ生産者を増やしています。今年度は、部会員314人のうち113人が1975aで同品種を生産。今後も増加が続くと見込まれています。
JAでは、集荷場で毎日、荷口ごとに糖度18以上、酸度0.6%以下の基準で糖度検査を行っており、厳選したシャインマスカットのみを出荷します。
江崎浩部会長は「シャインマスカットは、全国各地で栽培が増加し、産地間競争が激化している。栽培講習会や目合わせを定期的に開き、厳しい基準で出荷体制を整えることで、高品質なものを消費者に届けたい」と意気込んでいます。
JAでは今後、同品種の栽培技術の確立や温暖化に対応できる優良品種の検討・試作を行い、4月下旬から10月まで長期間安定出荷できる産地構築を目指していきます。