筑後市内のさまざまな分野で活躍する地域住民と小川洋福岡県知事が意見を交換する「知事のふるさと訪問」が4月28日、筑後市で開かれました。福島県から筑後市に移住・就農し、JA青年部筑後地区に所属するイチゴ農家の北原秀規さん(41)と美竹さん(41)夫妻が、小川知事に活動を報告し、青年部同地区が企画・制作する6次化商品のアイスキャンデー「ちくご愛す」をPRしました。
北原さん夫妻は、現在筑後市でイチゴ「博多あまおう」を約27a栽培します。夫妻は平成23年、東日本大震災で被災し、同年3月下旬に地元福島県を離れ親戚が住む筑後市に移住。県の補助事業や地元農家の助けを借りて、平成25年9月に就農しました。
同青年部筑後地区支部長を務めていた平成28年6月に、仲間からの勧めで、福島県の母校の幼稚園・小・中学校児童に「ちくご愛す」を贈呈しました。また、28年から毎年、3月11日に収穫したイチゴを母校に贈り続けています。
秀規さんが同市で就農したきっかけは、自分の子どもが八女産イチゴ「博多あまおう」を食べたときのおいしそうな笑顔でした。「自分も食べる人の表情をキラキラさせるものを作りたいと思った」と当時を振り返りました。
また、お世話になっていた地元イチゴ農家の田中智さんから「イチゴを作ってみないか」と誘われ、美竹さんの後押しもあり就農を決意しました。
ふるさと訪問では、「ちくご愛す」の他にも、現在試作中の地元農産物を使ったカップアイス3種(イチゴ・八女茶・ブドウ味)が、出席者にふるまわれました。
秀規さんは「将来、自分の子どもたちが筑後市を故郷と思ってもらえるよう、家族や地域で過ごす時間を大切にしていきたい」と話していました。
報告を受けアイスを試食した小川県知事は「2人の地元や家族を想う気持ちに感銘を受けた。今後もより多くの人たちにおいしいイチゴを届けて欲しい」とエールを贈っていました。