JA花き部会りんどう部で、矢部村の特産「矢部りんどう」が出荷最盛期を迎えています。9月中旬の彼岸需要に向け、現在同村のJA集荷場では、日量5,000本以上が持ち込まれており、生産者全員による花の出荷調整作業や詰め合わせ作業に追われています。福岡県内の複数の花市場に、10月上旬まで約10万本を出荷します。
「矢部りんどう」は、現在3件の生産者が約35aに作付け。すべて標高400m以上の高地で露地栽培されています。夏季冷涼で昼夜の気温差が大きいほど、花の色艶が増し美しい青紫色になります。同部の堀下充部長によると、令和2年産は、軸が太く、花の段数も多く上々の出来だそうです。
優良な種子の採取と育苗に力を入れる同部では、厳選した種子を採取し、共同の育苗施設で育てています。数年前から、長野県のりんどう育種育苗切花会社「スカイブルー・セト」から苗を取り寄せるなど新品種を取り入れることで、6月から10月まで、長期に渡る安定出荷や生産拡大に努めています。
堀下部長は「仏花として飾るだけでなく観賞用としても、珍しい青紫色の美しさを楽しんでほしい」と話していました。