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スモモジョイント栽培で作業省力化と収量増へ

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ジョイント栽培の接ぎ木の箇所を確認する井手部会長㊧とJA担当職員
ジョイント栽培の接ぎ木の箇所を確認する井手部会長㊧とJA担当職員

 JAすもも部会では、スモモの樹体ジョイント仕立て栽培による、作業の省力化と早期多収に取り組んでいます。

 ジョイント栽培とは、隣り合わせた木の主枝どうしを接ぎ木によって連結し、集合樹に仕立てる方法。集合樹は、連続した直線状の主枝の両側に結果枝が伸び、規則的な枝の並びとなります。慣行の栽培では入り組んで複雑に伸びていた枝を、主枝と結果枝にまとめて整枝し規則正しく配置することで、摘果や授粉、剪定作業が大幅に省力化できます。また、ジョイント栽培では、植え付けから成園となるまでの期間が約4~5年と、慣行での栽培(8~10年)より短く、早期多収が可能となります。

 同部会では、10年前からジョイント栽培を導入。群馬県の農業技術関係者の事例を参考にし始め、現在では部会員55人のうち、約10人が取り入れています。井手新次郎部会長によると、スモモ栽培では全国的にも珍しい取り組みだとのことです。

 ジョイント栽培導入後の部会の販売実績も近年好調で、販売数量では直近2年連続で上昇、販売金額では昨年産が、過去最高の売上高を記録しています。

 井手部会長の園地では、「大石早生」「貴陽」「太陽」と計21aでジョイント栽培しています。園地内に、3m×1~2mの間隔で永久樹を植栽。間隔は品種やハウスの間口によって異なります。「『貴陽』と『太陽』は特に生育が早いのでジョイント栽培だと助かる」と話す部会長。植え付けから収穫まで時間が掛かり、未収益期間が長いという果樹栽培の課題の克服にも期待します。

 JA園芸指導課の担当職員によると「ジョイント栽培では、枝が整い作業がしやすいため、熟練や知識を必要としないし、規模拡大にもつながる」と話します。

 井手部会長は「接ぎ木などの手間は掛かるが、一度仕立ててしまうと、作業が段違いに楽になる。部会としても、今後も推進していきたい」と意気込んでいます。

直線状の主枝の両側に結果枝が伸びるジョイント仕立て栽培
直線状の主枝の両側に結果枝が伸びるジョイント仕立て栽培

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