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ハウス内の環境「見える化」でイチゴ収量増へ

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スマートフォンでハウス内の環境を確認できる「はかる蔵」と弓削さん
スマートフォンでハウス内の環境を確認できる「はかる蔵」と弓削さん

 JAいちご部会広川地区の青年部(以下:同部)では、ハウスモニタリングサービス「はかる蔵」を導入し、ハウス内の環境を「見える化」することで、イチゴ「博多あまおう」の収量増や品質アップにつなげています。

 同部では補助事業を活用し、昨年から「はかる蔵」を導入。現在では9戸が設置しています。「はかる蔵」では、ハウス内の温度、湿度、二酸化炭素濃度など環境情報が数値化され、スマートフォンやタブレットに表示されます。自動で蓄積されたデータを部員同士で共有することで、各ハウスに応じた適切な管理が可能になるとともに、栽培管理の一つの指標を示すことができます。また、ハウス内の二酸化炭素濃度の自動設定機能や、急激な温度変化を通知する機能もあります。

 導入の旗振り役で、青年部員の弓削孝儀さんのハウスでは、昨年11月に「はかる蔵」を設置しました。弓削さんは「経験や栽培感覚が未熟な青年部員の収量や品質の底上げを図りたかった」と導入のきっかけについて話します。弓削さんによると、数値化されたデータを共有することで栽培管理に失敗するリスクを下げることができるそうです。また、急に天候が変わった場合でも、場所を問わずすぐ確認でき、ハウスに急行することができるという利便性もあります。さらに、JA営農指導員も、各ハウスのデータを確認することができ、適切な栽培指導に役立そうです。

 「感覚に頼らず具体的な理由を持って栽培できるので、日々の管理に興味を持つ部員が増えた」と弓削さんは手ごたえを口にします。暖冬で小玉傾向と言われた今シーズンでも、部員全体では現在まで収量が前年比約1割増と、実際に成果も出ています。

 同部では他にも、部員を計5班に分け個人ごとに生育調査を実施。その調査情報をもとに、部員間で作ったLINEグループにより共有することで、部員全体での収量増や、栽培意識の醸成に努めています。

 弓削さんは「『博多あまおう』の一大産地を青年部員が引っ張っていけるよう、今後も導入を進めていきたい」と意気込んでいます。

ハウス内の環境が数値化され、スマートフォン上に表示される
ハウス内の環境が数値化され、スマートフォン上に表示される

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