年末年始を間近に控え、JA女性部矢部地区のメンバーが開く朝市「ふれあい朝市」が盛況です。
朝市は、八女市矢部村にある、矢部支店敷地内で、毎週金曜日に開かれています。営業時間は朝8時から午後1時ごろまで。年中開いており、「ふれあい朝市会」のメンバーが丹精した野菜や漬物・惣菜などが季節ごとに店頭に並びます。いずれも中山間地にある同村の冷涼な気候を生かして栽培された特産品ばかりです。この日は、柔らかさと甘さが魅力の「青春キャベツ」、通常のハクサイより播種から収穫までの期間が短く、小ささと味の濃さが特徴の「50日ハクサイ」など、旬を迎えた新鮮な野菜が並びました。
年間を通した朝市の人気商品は、メンバー手作りの「ヨモギまんじゅう」です。ヨモギの風味と程よい甘さが魅力で、この日は約50パック準備し、開店2時間後に完売しました。
朝市は平成12年7月から始まりました。JAが女性部専用のハウス施設を作り、メンバーが1年を通して栽培します。最初は支店の前で販売していましたが、8年前に支店から約50m離れた道路沿いに移動。移動したことで、車での通行者の目に止まりやすくなり、遠方からの来店者も増えるようになりました。
開始当初に30人程いたメンバーは現在6人で平均年齢は70歳。メンバーとの会話を楽しみに立ち寄る来店者も多く、朝市は現在では、高齢化や過疎化が厳しい同村での、地域住民の欠かせないふれ合いの場にもなっています。
朝市会会長の平川美恵子さん(79)は「この時期は、鍋物やおせち料理用に野菜を買うお客さんが多く繁盛している。メンバーや来店者とのおしゃべりを楽しみながら、できるだけ長く朝市を続けていきたい」と笑顔で話していました。