JA管内で、サクランボの出荷が最盛期を迎えています。JA黒木中央選果場で5月4日から始まり、下旬まで続きます。
JA管内でサクランボを出荷するのは井手栄作さん(31)1人だけ。無加温ハウスで栽培し、糖度は高いときで30度近くになります。光の当たり加減を考慮したダイヤモンド型のパックに実の部分を上にして詰めるなど、サクランボを宝石に見立てたパッケージングにもこだわっています。
井手さんは、黒木町で、約20a栽培します。この日は選果場に、大玉でみずみずしい甘味が特徴の「紅秀峰」と、食味に優れた「佐藤錦」合わせて43箱(1箱6パックで1パック100ℊ)を持ち込みました。他にも「紅さやか」「山形美人」など4品種を年間通して1t半出荷します。
サクランボは直売所の他、京都や大阪の市場に出荷され、1パック700円といった高値で取引されることもあります。
井手さんが栽培するハウスでは、中山間地の冷涼な気候を生かしハウス内の風通しを良くするなど、生育に適した温度管理に努めることで、張りと色艶のある高品質なサクランボの実をつくります。
スモモ生産者の祖父が2000年にサクランボの樹を植え、市場に出荷できるようになったのは約10年前からだそうです。
井手さんは「祖父や父から栽培技術を教わり、品質は年々良くなってきている。缶詰とは違う、みずみずしい生のサクランボをたくさんの人に食べてほしい」と笑顔で話していました。