今年8月、福岡県で開かれた「第60回全国カンキツ研究大会」において、産地振興に貢献した指導者に与えられる「高橋柑橘賞」を全国で2人が受賞し、JAから園芸課の椿原茂係長が受賞しました。10月5日、八女市のガーデンホール矢部川城で「高橋柑橘賞受賞記念祝賀会」を開き、かんきつ部会員をはじめ、行政やJAの関係者など約120人が集まり盛大に祝いました。
椿原係長は、平成8年の福岡八女農業協同組合発足時からかんきつ部会の事務局として携わり、12年のJA管内の北山・白木・立花・上陽・黒木の5部会を合併、JA同部会発足に貢献。21年に北山選果場跡地に糖度・酸度センサーを付した高性能の選果場を導入、翌年の全量共販共計スタートにも大きく貢献しました。また、同部会の組織づくりにも積極的に取り組み、強固な組織に変革したことが評価されました。
高橋柑橘賞は、「柑橘の父」とも呼ばれ柑橘農業の発展のため50年余りにわたって終始一貫して努めた高橋郁郎氏の基金によるもの。日本園芸農業協同組合連合会の専務として、長年にわたり柑橘産業の発展にご尽力し昭和37年に満70歳で引退。その後、全国規模での「高橋柑橘賞」として発足しました。
表彰は、柑橘に関する試験研究、開発、指導及び共同事業の推進等、柑橘産業の発展に顕著な業績をあげた人が対象となり、年1回全国各県から候補者の申請を受け付け、選考委員会で選考の結果、高橋柑橘顕彰会理事会で承認を受け、全国カンキツ研究大会で表彰を行います。
松崎智明かんきつ部会長は「ミカン生産者にとって、ノーベル賞とも言われる高橋柑橘賞に椿原くんが輝いたことは、同じ産地でかんきつ栽培に励む私たちにとっても非常に名誉なこと。今後も生産者みんなで産地を盛り上げていきたい」と話していました。