JAなし部会で、6月26日から、令和2年産梨の出荷が始まりました。この日は、八女市のJA立野広域集出荷施設に、ハウス栽培の梨「幸水」55㎏が持ち込まれ、JA農産物直売所「よらん野」と県内の市場に出荷されました。みずみずしさと清涼感のある味が魅力の同品種。今年産は、暖冬や開花期以降の低温で小玉傾向ですが、生育期に雨が少なかったこともあり、糖度も11と高く品質は上々に仕上がっています。
同市の斉藤勲さん(34)の33aの園地でも、たわわに実った同品種の収穫が始まりました。斉藤さんは、2万玉出荷を目標に、剪定や授粉、摘果など基本的な栽培管理を怠らないように心掛けています。開花期に交配でき、気候に左右されにくいところがハウス栽培の魅力だと話します。斉藤さんは「今後の玉伸びに期待し、高品質な梨を消費者に届けていきたい」と意気込んでいます。
福岡県産梨販売の約5割のシェアを誇るJA同部会は、今年産を92人が93.8haに作付けします。生産基盤維持のため、担い手の園地集積や園地の若返りを図る改植に力を入れています。品質面でも選果場での光センサーにより糖度・熟度をチェックし、安全・安心でおいしい梨の安定した生産出荷に努めています。また、今年は販促活動が自粛される中、JA産梨の魅力を動画で撮影し、売り場などでPRする計画もあります。
同品種の出荷は8月中旬までで、以降は「豊水」「甘太」「新興」「王秋」「愛宕」と12月まで続きます。