農林水産省と全国担い手育成総合支援協議会が主催する、「令和元年度全国優良経営体表彰」の「販売革新部門」で、八女市の農事組合法人「八女美緑園製茶」が、最高位の農林水産大臣賞を受賞しました。
毎年、意欲と能力のある農業者の一層の経営発展を図るため、農業経営の改善や地域農業の振興・活性化に優れた功績を挙げた農業者を表彰しています。12月5日に静岡県で開かれた「第22回全国農業担い手サミットinしずおか」にて表彰式が行われました。
この表彰は、「経営改善」「生産技術革新」「6次産業化」など6部門の中から各賞計50事例を表彰します。
同法人は、5戸の茶専業農家で八女茶を37ha(受益面積)に作付け。茶の製造・販売を一貫して行っています。地域でもいち早くてん茶の製造を開始し、食品加工向けの需要を開拓して高い収益性を確保しています。
同法人が運営する直営店舗では、カフェを併設し八女茶や、八女茶を原料とした茶そばなどの食事やデザートを提供。日本茶アドバイザーの資格を持つ従業員が茶の淹れ方を教える取り組みや、SNSを活用し、年間延べ25,000人の来客数を確保。着実に売り上げを伸ばしています。
また、直販の他にも市場出荷や茶商への販売、飲料メーカーへの販路確保や、国内緑茶の需要減少を見越して輸出に積極的に取り組むなど、販路開拓を実践したことなどが評価されました。
受賞報告でJAを訪問した、同法人の江島一信代表理事は「八女茶を通じた産地振興により一層取り組むとともに、安全安心でおいしいお茶をより多くの消費者に提供できるよう、受賞を励みに精進していきたい」と話していました。