福岡県八女市立花町白木地区で、地元農家らが地域おこしのために「白木みんなの学校」という団体を立ち上げました。
20~50代で構成するこの団体は、同地区の活性化のために、地域住民や市から依頼を受けたコンサルタントが、アイデアを持ち寄りイベントを企画します。イベントでは専門的な講師を招きながら、知識の習得や仲間づくり、起業支援を行い白木の魅力をPR。定住の促進や、交流人口の増加を目指します。
9月29日には、開校式を兼ねたカレー講座を開き、地域内外から参加した30人が料理を通して交流。地元特産のキウイフルーツやイノシシを使ったカレーは好評で、11月24日に同地区で開かれる「白木秋の収穫祭」で出品予定です。
同地区は、キウイを始め、ミカン、タケノコなどの農産物が豊富な地域。過疎化が進む地区を何とかして盛り上げたいという地元住民の熱意に、市が協力し2年前から設立を計画。現在では、17人が運営に参加しており、約半数は地元の農家たちです。
「学校」は、「地区外からも参加し、白木のためにさまざまな事業に携わってほしい」という思いから名付けられました。校長を務める田中清司さんは、ミカン・キウイ・タケノコ・グリーンレイシを、教頭の橋本省治さんはナスを栽培。2人ともJAの部会に所属しています。
「学校」では、月数回、運営会議を開き企画をまとめています。10月31日に開いた会議では、「地元産竹を使ったとんど焼き」や「子どもたちによる服のフリーマーケット」「小学校跡地を使ったオリンピック」などさまざまなアイデアを出し合いました。
「学校」は、将来的には事業で利益を出しながら、自力での運営を目指しています。今後の抱負について「農産物など白木の豊富な資源を活かしながら、新しい事業を創り出したい」と田中さんが話せば、橋本さんは「白木の魅力をPRするのに白木の住民である必要はない。地区外からも若い人たちが集まって、交流の場になればいい」と期待を込めます。