JAは、管内の子ども食堂に米や野菜などの食材を無償で提供し、子どもたちの健全育成や実施団体の運営を支えています。
米は八女市社会福祉協議会フードバンク事業として、平成28年度に「ヒノヒカリ」120㎏を提供し始まりました。今年度は八女市内の子ども食堂計3か所に240㎏を昼食用として提供。Aコープ八女店で5㎏単位のお米引換券と引き換えに現物を渡します。野菜などの食材は、同店農産物直売所に出荷する生産者によって、同店を通して提供されます。
同市のボランティア団体「チャイルドサポートネットワーク」が運営する「土曜クラブ」では、毎週土曜日11時半から子ども食堂を開いており、小中学生や地域住民約60人が集います。4月27日のメニューは「子どもの日」にちなんだ赤飯と豆ご飯、白ご飯。おかずにイワシの煮付けと普段草のマヨネーズ和え、春野菜のサラダ、肉団子のスープ。デザートにフルーツヨーグルトと豊富です。米は1週間前に子ども食堂がJAに注文します。その他の食材は金曜日に同店が提供したものを、同団体の調理スタッフ約15人が当日にメニューを話し合いながら腕をふるいます。スタッフが季節の行事や栄養バランスを考え毎週メニューを工夫。副菜が充実していることが同食堂の自慢です。
同団体は、地域の子どもたちの食と学習を支援しようと、平成28年に立ち上げられました。代表の下川京子さんは「新鮮で安全な食材の提供はとてもありがたい。食堂で食べることで、苦手な野菜が食べられるようになった子もいる」と笑顔を見せています。
同団体が実施する子ども食堂の魅力は、困難な環境を抱える子どもだけではなく、友だち連れや家族連れ、高齢者など誰でもオープンに参加できることです。下川さんは「さまざまな世代が触れ合うことで、食堂が子どもたちだけでなく地域の人たちにとっても必要な居場所になってくれたらありがたい」と話します。同団体では食堂の他にも、子どもたちの学習をスタッフがサポートしています。今後は収穫体験など、食育活動の幅を一層広げていきたい考えです。
