八女市矢部村のJA矢部集荷場で、シュンギクの出荷が大詰めを迎えています。この日は20袋(1袋150g)が持ち込まれ、福岡や北九州、山口などの市場に出荷されました。3月いっぱいまで続き、生産者10人で約2,000袋の出荷を見込みます。
同集荷所では、昨年11月下旬からシュンギクの出荷が始まりました。今年度産は天候に恵まれ順調に生育。葉や茎が太く、色艶も良く高品質に仕上がっています。生産者は、家庭菜園など他の作物と一緒に少量多品目でシュンギクを栽培しています。
4日にシュンギクを持ち込んだ、山浦辰行さん(66)は、約1aでシュンギクをハウス栽培しています。ピーク時には50袋を持ち込むこともあるそうです。年間で約1,400袋を出荷しています。山浦さんは10年以上、ほぼ無農薬でシュンギクを栽培。ハウスの周囲にネットを張るなどして防除対策を徹底しています。
年間通して、約10種類の野菜を25aで栽培する山浦さん。「シュンギクは、一度収穫してもすぐ脇芽が出てくるので場所を取らず、他の野菜と比べても手間がかからないことが魅力」と話します。夏秋ナスを主に栽培していることや、労働力も妻と2人で少ないことから、冬場のシュンギク栽培で効率よく所得増大に取り組むことができているといいます。山浦さんは「例年と比べて、今年度産は収量も質も良い。鍋物やサラダなどに使って、この時期の食卓を彩ってほしい」と話していました。