JA花き部会シンテッポウユリ部で、平成30年産シンテッポウユリの出荷が最盛期を迎えています。品種は「西尾EX」で、純白で大輪の花と細めで硬い茎が特徴です。
今年産は、7月にあった台風や豪雨の影響もなく順調に生育。花付きが良く曲がりも少ない高品質なユリに仕上がっています。昨年11月中旬から播種し、6月上旬から出荷がスタート。10月下旬まで約21万本を関東、関西、九州の市場に出荷します。
シンテッポウユリは種子から苗を育て定植して、3カ月半程で収穫します。冠婚葬祭などでの需要が高く、山間地から平坦地まで広く作付けできるので、JAでも新規栽培説明会を開くなどして作付面積を年々増やしています。
今年産は高温・少雨の影響で全国的に出回りが少ないこともあり、販売単価も高く推移しています。旧盆の需要期に合わせて高品質なものを安定供給できるよう、20日には目合わせ会を開きました。
参加者は中村芳幸さんが栽培する10aの畑で、生育状況を確認しながら、長さ1m程度で切りそろえることや、1輪・2輪・3~5輪と輪数別に仕分けて持ち込むことなど出荷要領や出荷規格について話し合いました。
同部は、今年産は9人で約80aを作付け。同部ではフラワーパッキングセンターを利用した「完全共選共販」を行っており、生産者は収穫後の選花選別、箱詰め作業などを業者に委託しています。パッキングセンターでは、蕾や葉の傷みや茎の曲がり具合を厳正にチェックし、等級ごとに分けて出荷します。また、花の美しさを保ったまま輸送できるよう、1束10本ずつフラワースリーブに入れて箱詰めします。
JA担当職員は「梅雨明けの高温続きの天候で、栽培管理が大変だが、盆需要期に向けて高品質なシンテッポウユリを出荷していこう」と呼びかけていました。