矢部村の葉わさび研究会で、2月5日から、早春を告げる食材「花わさび」の出荷が始まりました。冬の寒さの影響で例年より2週間遅れでの初出荷となりました。2月19日には、収穫されたばかりのみずみずしい「花わさび」25袋(1袋100g)を福岡県内の市場へ出荷しました。
「花わさび」は、矢部村の自然豊かな環境を生かしハウスや林間で栽培される高級野菜。爽やかな香りと後味の良い辛味が特長で、市場でも高値で取引される人気の商品です。同村の特産品として数年前から振興しており、生産者6人で栽培しています。
今年産は株つき、茎の太さとも良好で食べ応えのある花わさびに仕上がっています。
生産者の仁田原石義さん(80)、マツエさん(78)夫婦は標高700mの中山間地で栽培します。2人は「花わさびは、毎年この時期になると注文の電話が入るほど根強い人気がある。春を告げる旬の食材をたくさんの人にお届けできるよう頑張りたい」と意気込んでいます。
現在、出荷するのは無加温のハウスで栽培されたもので、3月中旬に出荷ピークを迎えます。その後露地物に切り替わります。今年も例年同様、約720㎏の出荷を見込みます。
同研究会では、女性部が花ワサビを使ったワサビ漬けを作り直売所などで販売しています。また、珍しい食材のため、消費者においしく味わってもらおうと、袋には「酒かす・みそ漬け」のレシピを記載しています。
同研究会では今後、4月上旬から葉ワサビ、5月末から6月末まで茎ワサビと出荷リレーが続きます。