「八女市の農業・農村の活性化をめざす女性の会」が2月27日、八女市の農地で農業機械安全講習会を開きました。農作業事故を未然に防止するため意識統一を図り『作業効率より安全重視』することを参加者全員で確認しました。
約30人の会員が参加した講習会では、JA職員や農機具メーカー職員を講師に招き、実際にトラクターや歩行型管理機を操縦するなどして農業機械使用時の注意点を学びました。
トラクターを使用した事故でもっとも多い転倒事故の防止策として、段差や用水路など農地の危険箇所の事前チェックをはじめ、連結ブレーキの仕様について確認。農地から道路に出る前にブレーキを連結することや農地へ入る際は農地に対して直角に入ること、また、勾配があるところは最低速度で進むことなどを学びました。
さらに、自身の身体を守るため、転倒時に下敷きにならないよう安全フレームを立てることやシートベルト・ヘルメット着用の徹底、機械の回転部に巻き込まれないように服装について確認した他、近年増える農業機械の盗難防止としてカギの管理についても再確認しました。
毎年、農作業中の死亡事故は全国で約350件発生し、その約7割が農業機械に係わる事故で、そのトップがトラクターによる事故です。
女性農業者が農業機械を扱う機会が増えてきたことを受け、同会では安全に作業ができるよう、特に使用頻度が高い農業機械を扱った講習会を学校給食向けのジャガイモ定植作業時に毎年開いています。
内野幸会長は「トラクターなどを使う作業は男性がすることが多いが、女性もいつでも使えるようにしておかなければならない。安全に農作業ができるようにこの講習を今後も続けたい」と話していました。