
JA筑後地区センターが、同敷地内にある銅像前で「益田素平翁頌徳祭」を開きました。稲作における螟(めい)虫害の研究、対策に尽力した郷土の偉人、益田素平氏の功績をたたえしのぶとともに、後世に守り伝えようと祈念しました。
頌徳祭には、農業関係者や益田氏の遺族をはじめ、行政やJA職員など約40人が参列。終了後には、二川小学校5年生児童が、益田氏の功績を記した紙芝居を披露しました。児童が順番に読み手になり、時折、みんなで声を合わせて、分かりやすく伝えていました。
同校では、4年生時から総合学習の一環として、益田氏の功績について学んでいます。児童は「益田さんのみんなのことを思って頑張られたところが印象に残った。今後も益田さんの勉強を続けていきたい。農業にも興味を持ったので農業のことも勉強したい」と話していました。
益田氏は、筑後市出身の農学者で、当時、稲枯れの原因だった「螟虫(ガの一種)」を研究し、作期をずらして虫害を回避させ、穂枯れの発生を軽減する「遁(とん)作法」を発明。さらに研究を重ね、虫が潜む稲株を掘り取り焼却するといった駆除方法を広めました。この方法は、農薬が開発されるまでの間、広く行われました。
中山世一JA筑後地区理事代表は、「益田氏の功績をたたえしのぶとともに、今後も消費者・実需者の信頼に応え、好まれる安全・安心でおいしい米の生産、また、PRの強化に努めていきたい」と話していました。