
熟練農家や営農指導員が持つ栽培ノウハウを知的財産として扱い、IT(情報技術)と結びつけることにより新たな収益や農業の振興に期待される中、JAかんきつ部会員をはじめとするJA管内の生産者や福岡県関係職員などが1月25日、八女市で開かれた農業IT知的財産活用セミナーに参加し、農業ITについて学びました。
セミナーは慶應義塾大学SFC研究所が主催しJAの協力のもと、IT技術による熟練ミカン農家のノウハウ活用事例をはじめ、農業ITサービスの活用方法やIT知財ガイドラインなどについて講演が行われました。(農林水産省の補助事業を活用。)
JAかんきつ部会は、慶應義塾大学やNECソリューションイノベータ㈱と連携し、ITを活用して熟練農家の高度な生産技術を新規就農者の技術支援につなげようと、平成24年度から実証実験を実施。27年はJAと香川県で地域を超えた栽培技術の情報流通実験を行いました。
久保薫JA組合長は「他の業種と比べ技術が保護されていないのがこの農業分野であろうかと思う。生産者の皆さんが今日まで築き上げてきた経験に基づく技術をデータ化・保護することにより今後の農業生産の大きな力になってほしい」と話していました。